2024年11月にタイに旅行に行ってきました。団体ツアーに申し込み、35人くらいのメンバーと一緒にあちこち観光したんですが、その中の一人が急に親切にしてきて。でも行動に奇妙な点がいくつもあったんです。不審に思って観光ガイドに対応してもらって解決しましたが、よくよく振り返ってみると、わたしのスマホにスパイウェアをインストールするなど、何か悪いことをしたかったに違いないという結論になりました。
団体ツアーの旅行は危ないところに迷い込むことはまずないし、旅行時の注意点も教えてくれて安心ですが、団体ならではの注意点もありました。今回はその経験をシェアしたいと思います。
団体観光ツアーでの旅行も注意!メンバーとの写真&情報共有は慎重に
結論をはじめに言ってしまうと、同じツアーで一緒に行動しているからといって、安易に信用するのは危険です。
- 安易にエアドロップで写真を共有しない。スパイウェアも送られる可能性がある
- ロックを解除した状態の自分のスマホを他人に使わせない。これもスパイウェアをダウンロードされたり、個人情報を盗まれたりする危険あり
個人間のやりとりでトラブルが発生しても、おそらくツアー会社は対応してくれないはず。仲良くなっても個人情報を話すのは慎重に。
わたしがトラブルに巻き込まれそうになった経緯
ここからは、わたしがトラブルに巻き込まれそうになった経緯を話していきます。彼女が何か悪いことをしようとしたという証拠はありませんが、おそらくそうだったのではと思います。
- 英語のグループツアー。メンバーのほぼ全員がアメリカ在住
- 15〜35人ほどのグループで行動(ツアーの内容によって参加メンバーが毎日変動)
- 参加者のうち15人ほどは中国語話者で、友人グループで申し込みをした様子。ほとんどグループで行動し、中国語で話していた
- ツアー8日目からバンコクに戻るグループ(中国系はこちら)とチェンマイに行くグループ(わたしはこちら)に別れる
わたしに近づいてきたのは一人の中国語スピーカーの女性。ツアー開始五日目に急に話しかけてきました。一度に15人くらいが乗れる小さなボートで、わたしと旦那は彼女の後ろの席に座りました。
彼女の隣には夫らしき男性、彼女の前には観光ガイドが着席。彼女はボートに乗るや自撮り棒を使い自分たちの写真を撮りはじめ、ガイドにも自分のスマホをわたして撮影してもらっていました。おそらく自撮りしつつ、わたしの様子をうかがっていたはず。
彼女はとにかくずーっと撮影していて、写真に映り込みたくないわたしは顔をそむけて景色を眺めていました。旦那はカメラで景色の撮影に夢中。ボートから落としたくなくて、自分のスマホはバッグの中。
すると急に後ろを振り返り手先でスマホの形を作りながら「あなたの写真を撮ってあげる」と言ってきました。これがわたしと彼女のはじめての会話でした。
わたしはそもそも撮影してないし、スマホをバッグに入れていたのに「写真を撮ってあげる」は変ですよね。わたしでなくスマホに何か用があったんでしょう。指紋が残りにくい保護フィルムをかけてあるので、たとえスマホを手にしたとしてもパスコードは推測しにくかったはず。
わたしがスマホをバッグから取り出し、ロックしたまま撮影だけできる状態で彼女にわたすと、何枚も写真を撮ってからスマホを返却。川にスマホを落としたくないのですぐにバッグに戻しました。その後わたしも「あなたの写真を撮ってあげるよ」と言ったんですが、彼女は「もうたくさん撮ったから大丈夫」とのこと。
わたしとのやりとりの後も彼女は自撮りやら風景やら撮影しまくったあと「あの景色をバックに写真を撮ってあげる」と、彼女の携帯でわたしたち夫婦の写真も撮影。「Wi-Fi環境のいいところで、この写真を送ってあげる」と言われ、わたしたちも同意しました。
自分の友人が10人以上ツアー内にいる中で、この二日後に別れる予定のほぼ初見のツアーメンバーに、わざわざそこまで親切にする理由がわかりません。
下船後は彼女は周囲の景色を動画撮影していて、そのまま急にカメラをこちらに向けて名前を聞いてきたり、写真を撮ったり。さすがに動画まで撮られると思っていなかったので急に気味が悪くなり、ツアーガイドに相談しようかなと思い始めました。
その後ホテルでのウェルカムイベント的なものをはさんで、ガイドとわたしたち夫婦だけで話せるタイミングがあり、迷わず相談。彼女とのやり取りの一時間後くらいだったと思います。グループ内の雰囲気を悪くしたくないし、ガイドにも嫌な思いをさせそうだったので不安でしたが、ベテランガイドの彼はわたしの話を真剣に聞いてくれ、すぐに彼女にスマホ内の写真や動画の削除をお願いしてくれました。
同日の夕食時にガイドがわたしのところにやってきて、彼女がデータを削除したと教えてくれました。ガイドと話してから一時間くらい経っていました。
この時点では写真や動画を大量に撮られたことがただただ気持ち悪かったんです。が、あとで冷静になって考えると、写真や動画を送るふりをしてわたしのスマホに不正なファイルを侵入させたり、個人情報を盗んだりしたかったのかなと。
翌日はオプションツアーで、わたしは参加、彼女は不参加。ツアー七日目は一緒でしたが、彼女も中国語話者グループに戻り、わたしに話しかけてもきませんでした。わたしもこの日は念の為スマホをホテルの部屋以外で使わないと決め、旦那に預けていました。
ツアー8日目からわたしはチェンマイに、彼女はバンコクに向けて移動するグループにわかれ、ようやく一安心することができました。
団体ツアー中のトラブル対策
- 誰かにスマホを渡す場合は、信頼できる人を選ぶ。撮影をお願いする場合は、スマホのロックを解除しない
- 撮影用カメラ(スマホのように個人情報は入っていない)を用意する
- 写真共有サイトで画像をシェアする。エアドロップは利用しない
- 個人情報をペラペラ話さない
不安なことはすぐツアーガイドに相談するのがいいと思います。
「ガイド経由で写真の削除をお願いした=ガイドが問題を認識している」ことで、相手への牽制にもなります。ツアー中にこういうことがあったのは怖いし悲しいことですが、同ツアー内の他の人はみんな本当に優しくて、タイ旅行はとても楽しいものになりました。
楽しむところは思い切り楽しみつつ、こういったトラブルにも注意したいところです。